倉布人の「日常空間」を綴ります。 建築、生活アート、ものづくり、など・・・ 様々な分野のクリエイティブな活動を通して 「ひと」「もの」「こと」「くうかん」 をつなぎ 地域の力に
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2012年06月18日

◆旧グッゲンハイム邸

◆旧グッゲンハイム邸

この週末、京都・西本願寺「伝道院」での講演会・見学会に参加するため、西へと向かう。
この伝道院展の担当をされている竹中工務店の松隈さんとのつながりで神戸市垂水区の「塩屋」という街を知り。 海を臨む街。洋館の残る坂の街。 一度行ってみたいと思っていたので、この機会に。と。

車も通れないような細い坂道。蟻の巣みたいに分岐されては、また坂道を上る上る。そして下がる。
目的の建物のどうやら裏の方から来てしまったようだ。

旧グッゲンハイム邸 http://www.nedogu.com/index.html

外から眺めるだけの予定が、松隈さんのお気遣いで、管理人の森本アリさんとお話しできることに。
内部から裏の建物まで、ぐるっと案内してくださった。
この建物の裏には元寮であった「シェアハウス」があり、住人の皆さんが生活をしている。
個性的で面白い空間。空気。
運営と保存。 民間の力で、これを成り立たせているところがすごい。
もちろん、言うほど簡単なものでない事は想像できる。

◆旧グッゲンハイム邸◆旧グッゲンハイム邸
改修工事のことや運営のこと、街のこと。いろんな話しをしてくださった。
雑誌や松隈さんからいただいた資料でインプットされていたので、そのお話しもすっと入ってくる。

森本アリさんは音楽アーティストでもある。周りに集まる皆さんも個性的だろうなぁ、などと思いながら。
しかし、この旧グッケンハイム邸では自分色を出さないようにし、どんな人でもニュートラルの状態で入れるようにしているという。コミュニティの場づくり・・・。大切だなぁ。
ここはシェアハウスがあるからこそ、バランスがとれているのかもしれない。

◆旧グッゲンハイム邸◆旧グッゲンハイム邸
テラスに立つと 潮の香りがする。その風景の拡がり。
傾斜地によって成り立っているこの街は、どの家からもこんな風景を楽しめるのだろうなぁ。
開発などによって、この良さが失われることがない事を願う。

「最高に眺め良いのところがあるんです。」 と高台へと案内してくださった。
街が一望できる。気持ちがいい。

もっとお話ししていたかったけど、次の予定もあり。 坂道を下り、次の目的地へと向かう。 
森本さん、ありがとうございました。

・・・次回へつづく
◆旧グッゲンハイム邸


<追記>
建物の事を書き忘れました。(資料より抜粋)
この建物は、1909年、ドイツ人貿易商グッゲンハイムの自邸として建てられました。
英国人建築家ハンセルの設計ではないかといわれていますが、意匠に他の建築家との類似点もあり、確固たる資料がなく「不明」とされています。
(当時日本にいた外国人建築家では、コンドルとハンセルのみが英国王律建築家協会正会員だったそうです。)

施工は日本人の大工さんによるものとのこと。カーテンボックス等に、日本の欄間のようなデザインが見られます。
南のベランダから北へ風が抜ける配慮、引き戸による解放感のあるデザイン・・・これらも日本の風土に合わせた設計といえるでしょう。


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この記事へのコメント
倉布人さん お久しぶりです~

旧グッゲンハイム邸に、松隈さんと行かれたんですね~
いいな~~~

100年もの間、美しく保つご苦労があったとはいえ、
取り壊したらもう何も残らないのですからね。
残ってるだけでも嬉しい。。。

今は、レンタルで使用できるようになってるのですね。
塩屋の駅からは5分と近いけど、もっと年を取ったら坂道が
登れなくなりそう!  
早く行かなくっちゃ~(笑)

美空ひばりの歌に、「しおやのみさきに~ 」というのがあって、
勝手にこの辺だと想像してましたが、果たして。。。?
Posted by 弘美 at 2012年06月18日 17:47
弘美さん♪
行ってまいりました。 松隈さんは東京にいらして、私たちが行くことを管理人さんに連絡してくださっていたのです。

塩屋の街、ステキでした。
今度行けることがあれば、もっとゆっくり、商店街のお店でランチなどを楽しんだりしたいです。

この 旧グッゲンハイム邸の周りにも、洋館が数軒。
使われているというのは、素晴らしいことです。
Posted by cloth at 2012年06月19日 04:31
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◆旧グッゲンハイム邸
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