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2010年09月27日

◆妖怪建築-2

◆妖怪建築-2


伊東忠太 妖怪図案集↑ 忠太の描いた妖怪の数々。 エキゾチックである。


前回の記事で 「可睡斎護国塔」の設計者が 伊東忠太 というお話しをしましたけれど。
可睡斎の新しい山門も、この伊東忠太の設計図を基にしたもの。だそうです。

◆妖怪建築-2

昭和10年に伊東忠太に設計を依頼したが、完成に至らず、76年の時を経て、平成22年、落慶。

山門建立に尽力された方々には申し訳ないけれど、私は 「これが伊東忠太?」と、思ってしまうのであります。
どうやら、設計図を基にしてはいるけれど、縮小して造られているらしい。

◆妖怪建築-2

鬼瓦。


忠太風ではあるけれど、

あの迫力に欠ける。

なんかアニメチック。^_^;








◆妖怪建築-2



湯島聖堂はこんな感じなのですが⇒



◆妖怪建築-2




←東京都慰霊堂





◆妖怪建築-2◆妖怪建築-2
築地本願寺の動物たち

もしかしたら、設計図に忠実に建築していたら、違和感はなかったかもしれない。
瓦などの大きさは変わらないまま、建物だけを縮小すれば、建物全体のバランスは当然、崩れる。

時を経て建築されたという物語としては美しいのだが、これに設計者として名前を使うのは如何かと思わざるをえない。

そして何よりも、伊東忠太が存命であったら、所員なり本人が、設計監理として、現場に赴いたはずである。
この全体の迫力の無さは、そこにあるのだと思う。
設計者が、想いをこめて現場にたつ。 自分の描いたものが、カタチになるように。
そして当然、施工者もそれを受けて、緊張感を持って現場にむかうのである。

カタチだけを真似ても、精神は表現できない。  と思う。

せっかく、築100年にもなる、これぞ伊東忠太という護国塔が存在するというのに。
少しだけ、残念な気持で山門をくぐるのであります。

・・・次回に続く


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